2012年1月7日
奥多摩:日帰り
大岳山:満たされる狛犬欲と、満たされない玉コン欲。

日帰りで御岳山、大岳山へ。

事前のネットリサーチで御岳山には狛犬がたくさんいるとの情報をキャッチ。
狛犬好きの私にとって、これは見逃せない情報だ。
早速、確認へ。

御岳苑地駐車場はなんと無料!


御岳山へはケーブルカーでラクラク登れるのだが、ここは山歩きも兼ねて自分の足で登る。そして大岳山へも足をのばし、ピストンで帰ってくるスケジュールだ。

御岳山は観光スポットらしく、滝本駅(ケーブルカー駅)には駐車場(有料)も隣接。最寄駅のJR御嶽駅からはバスも出ているので、車、電車どちらでもアクセスしやすい観光地だ。

なぜか駐車料金を支払うことに抵抗のある私は、JR御嶽駅付近の御岳苑地駐車場(無料!)に駐車して歩いて行くことにした。(単なるケチ)

御岳苑地駐車場にはうっすら積雪があり、滝本駅までの車道も一部凍結しているようだ。早速、手先が冷たくなる。


滝本駅に着くと、バス利用のお客さんが丁度到着したようで、混雑する訳でもひっそりする訳でもなく、いい具合に賑わっていた。
ほとんどのお客さんがケーブルカーを利用する中、徒歩で登る方もちらほらいる。

見上げると年輪深そうな杉で覆われています。


御岳山山頂付近にある御岳山駅(ケーブルカー駅)までの登山道は、関係車両用の舗装道路となっており、結構な頻度で車が通るものの、積雪/凍結していなければ快適そのもの。
道路沿いに立ち並ぶ年輪深そうな杉を眺めながら登って行くことができる。

そんな杉には一本一本に番号が振られていて、登山道入り口の「785番」から始まり、登るに従って番号が小さくなっていく。つまり「1番」が山頂(付近?)ということになるだろう。
ただ、番号を意識しだすと「ああ、まだまだだな・・・」とゲンナリしてしまうので極力気にしないようにする。


そして「1番」杉に到着。
ここからは山中とは思えないほど、普通に「街」だった。
ケーブルカーもある程だから当然かもしれないが、普通の街並みを歩いているヘンな感じ。

「かかってきなさい」と言わんばかりのカッコイイ狛犬。


そして正月には初詣客でにぎわっただろう、武蔵御嶽神社に到着。
※武蔵御嶽神社が御岳山山頂です。

武蔵御嶽神社では諸災/厄除で名高い「おいぬ様」を祀っている。
そのためか犬連れの方が多く、茶屋などもペット同伴OKなところがほとんどだ。
犬用のお祓いもあるようで、愛犬家にとってはうれしい神社ではなかろうか。

そしてなんといっても狛犬!
本社拝殿前の狛犬のかっこよさといったらない。

極太の前足を「ビンッ!」っと伸ばし、お座り状態で毅然と鎮座している。

これまで色々と狛犬を見てきたが、阿形、吽形共にここまでカッコイイ狛犬は初めて。
もう、ちょっとしたヒーローのようだ。

狛犬をバチバチと写真に収めた後、次は予定い通り大岳山へと向かうことにする。
ここまで舗装道路ばかりだったが、ようやく土/岩の山道を歩く山歩きだ。

展望台や休憩所のある長尾平を分岐点として、谷方面、尾根方面と色々コースを選択できる。
まずはオーソドックスに寄り道なしで大岳山へ向かうコースを選択した。

日が当たると山道が暖色系になり太陽熱でじんわり温かく、逆に日陰に入るとうっすら積雪で氷の張る寒色系の山道へと変化。
日向と日陰とで山道の景色がガラリと変わってしまうのもこの季節ならではか。

前足の長いウリ坊のような狛犬。アート感漂わす容姿です。


歩き続けて体も温まり、ようやく手先にも血が通ってきたところで、大岳神社に到着。
大岳神社は武蔵御嶽神社のような豪華さはなく、山中の素朴な神社といった印象だが、歴史を感じさせる雰囲気を漂わす。

そしてやはり狛犬。

一見、前足の長いウリ坊のような可愛らしさだが、どことなく滑稽さと不気味さを感じさせるその容姿には不思議と魅かれるものがある。
なにかアートっぽさも感じてしまい、見れば見るほど存在感のある狛犬だ。


大岳山山頂より、ミカンと富士山。


またもや狛犬をバチバチ写真に収め、いくつかのクサリ場と岩場を登って大岳山山頂へ。
丹沢山地、富士山、大菩薩嶺など、関東の名立たる山々をスカッと見渡せるナイスな山頂だ。

そんなナイスのせいか、登山客も多い。
そして喫煙率も高い。(たまたまです)

ほどよく山頂を満喫したところで下山を始める。
同じ道をただ戻るのもつまらないので、帰りは谷を下り、滝見物をすることにした。

「秩父多摩国立公園」と書かれている立派な石標のある「岩石園」を通り、まずは綾広(あやひろ)の滝へ向かう。
綾広の滝は武蔵御嶽神社の滝行が行われる落差10mの滝。
この時期に滝行なんてする根性はないが、夏場ならちょっと興味がある。(それは修行か?)

天狗岩を登って行くとその先には・・・。


飛び石を渡りつつ、沢沿いに下ると巨大な天狗岩が見えてきた。
この天狗岩の裏手(?)には、「登れますよ」と言わんばかりにクサリが垂れ下がっている。
勿論、登らない手はない。

木の根で覆われている天狗岩の上には小さな祠があり、岩の頂点には気合十分のポーズをした天狗様と、ちょいと照れくさいお茶目ポーズの天狗様が鎮座していた。
「ちょっと置いときます」程度の置物っぽい感じは否めないものの、丁度、逆光になり気合の入ったポーズが神々しく見える。
一方、お茶目ポーズの方は逆光でもやはりお茶目だった。


天狗岩を下り、次のポイントまでは急な鉄階段を下って行くことになる。
これが結構下る。
下った分、後でまた登り返さなければならない事を考えるとウンザリしてしまうほどに下る。

大小8つの滝が連なり、落差50mの七代(ななよ)の滝。


鉄階段を下りきったところには、大小8つの滝が連なり、落差50mの七代(ななよ)の滝が現れる。
山道からは滝全体を一望することはできず、4段目しか見れないのだがマイナスイオン効果は申し分ない。

が、今の時期、マイナスイオンは寒すぎ。
山道もツルンツルンに凍てついて地味に危険だ。

滑って転ばないように凍った山道を通過し、これまで下った分を登り返して武蔵御嶽神社へと戻ると腹がグーグー鳴りだした。
観光地で茶店や食事処が充実しているこの付近の様子にお腹が反応したようだ。


お土産屋などを物色していると、店先で熱々に煮込まれている玉コンニャクを発見。

玉コンニャクと言えば山形。
「山形出身の私をうならせる玉コンを、果たして東京都は食べさせてくれるのかな?」と期待しつつ、先ずは別の茶店に入って自家製小豆のおしるこを食べることにする。(「自家製」に弱い)

山香荘さんの自家製小豆のおしるこ。旨いです。


山葵漬けも付いていて旨い。
そして甘い。

満足いく自家製おしるこを食べ終わってから、「さぁて」とワクワクして玉コンを食べに戻ると、店は綺麗さっぱり閉店していた。
この短時間で閉店、食べ損ねるなんて・・・残念。

玉コン欲が満たされなかった代わりという訳ではないのだが、帰りはケーブルカーに乗って下山することにして、滝本駅(ケーブルカー駅)へと向かう。
滝本駅には記念撮影用の顔ハメ板や、その必要性を問いたくなる短いリフトなど、個人的に好きな感じの広場(御岳平)があった。


ここからは都心方面を一望でき、夜景なんかも見事に違いない。
満たされなかった玉コン欲も、駅前で販売していたダンゴを食べて埋め合わせをする。

そしてケーブルカーにて楽々下山、駐車場までは徒歩で戻り、無事に山歩き終了。

無事に下山。お月さんもぽっかり浮いてます。


今回は山あり滝あり岩場あり、観光もして、何といってもカッコイイ狛犬とカワイイ狛犬で私の狛犬欲は大いに満たされた。
ただ、玉コン欲を満たすのはまたの機会に期待しよう。

本日の写真

御岳苑地駐車場からスタート。駐車料金無料!

おちょぼ口が可愛らしいお地蔵さん。

ケーブルカー線路の下をくぐります。

神代銀杏。

空が枝で覆われてます。

くねくねした舗装道路を登ってきました。

番号が振られていた杉。これが「1番」。ちなみに登山口の杉は「785番」。

時代を越えた増築。

駄菓子屋っぽい雰囲気の茶屋。

神代欅。

武蔵御嶽神社への階段。

階段の中にひとり罰をうけている者が。

最高にカッコイイ狛犬。

なんてたくましい前足をしてやがるんだ。

武蔵御嶽神社。同時に御岳山山頂です。

ようやく山道って感じに。

天狗の腰掛け杉。

あの山が大岳山だろうか。(地図で見ると鍋割山っぽい)

日陰はうっすら積雪。

芥場峠(あくばとうげ)。

立ち並ぶ杉。

所々、山道が狭いので滑落注意。

お日様に向かってクサリを登ります。

大岳神社の鳥居。

狛犬がカワイイ大岳神社。

もう一登り。

大岳山山頂より、ミカンと富士山。

丹沢山地方面。

人間のエサに注意しろ!

狛犬というより足の長いウリ坊。

クサリで安心。

風になびいても耐え忍んでいます。

分岐点。秩父多摩国立公園の入り口らしい。

綾広(あやひろ)の滝。

雰囲気のある綾広の滝

谷間で日陰のため寒々しい。

ロックガーデン。横文字にしない方がいい、と思う。

飛び石で沢を何度か渡ります。

天狗岩。

天狗岩の先っちょにいる気合十分の天狗様。

天狗岩の先っちょにいるお茶目ポーズの天狗様。

天狗岩はクサリ伝いに登れます。

急な階段を結構下ります。

七代(ななよ)の滝。

山道が凍てついてツルンツルン。

長尾平の茶屋。

山香荘のおしるこ。旨い!

入口では狛犬が揃ってお辞儀。

商店街や旅館が密集しています。

御岳山駅。ついだんごを食べてしまう。

御岳山駅前の御岳平から都心方面。

顔ハメ板もあるよ。

ケーブルカー。傾斜にそって歪んでます。

滝本駅。片道570円也。

ぽっかりお月さんを見ながら無事に下山しました。

本日の山行情報

複数人山行/日帰り/ハイキング/マイカー登山

御岳山(みたけさん)
標高929m
詳細(外部リンク)
大岳山(おおだけさん/おおたけさん)
標高1266.5m
詳細(外部リンク)

本日のスケジュール

御岳苑地駐車場[着] 08:30 - [発] 08:30
 ↓ 35分 舗装道
滝本駅(ケーブルカー)[着] 09:05 - [発] 09:05
 ↓ 80分 舗装道
御嶽山(武蔵御嶽神社)[着] 10:25 - [発] 10:25
 ↓ 10分 
長尾平[着] 10:35 - [発] 10:50
 ↓ 85分 
大岳山[着] 12:15 - [発] 12:40
 ↓ 60分 
綾広(あやひろ)の滝[着] 13:40 - [発] 13:40
 ↓ 20分 
天狗岩[着] 14:00 - [発] 14:10
 ↓ 5分 急な階段下り
七代(ななよ)の滝[着] 14:15 - [発] 14:15
 ↓ 20分 急な階段上り
長尾平[着] 14:35 - [発] 14:35
 ↓ 15分 
山香荘[着] 14:50 - [発] 15:35
 ↓ 10分 
御岳山駅(ケーブルカー)[着] 15:45 - [発] 16:10
 ↓ 5分 ケーブルカー利用
滝本駅(ケーブルカー)[着] 16:15 - [発] 16:15
 ↓ 0分 舗装道
御岳苑地駐車場[着] 16:15 - [発] 16:45

行動時間:5時間45分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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