2015年5月9日
赤石山脈(南アルプス):1日目
南御室小屋:はじめまして、夜叉神。

夜叉神峠へ。


夜叉神峠から鳳凰三山縦走へ。
今回は数年前に御座石温泉から登った鳳凰三山を、登山口として人気のある夜叉神峠から登ってみる。

それにしても夜叉神。

ものすごく格好良い響きだ。おどろおどろしくも神々しさを感じさせる語感は日本古来の八百万の神を思わせ、その中でもアウトロー的な雰囲気を漂わせる。

そう、ハードボイルド。
酒、女、煙草、そして暗い過去。そんな格好良さだ。(中学生的発想)

では出発。

【夜叉神とは】
神通力を自在に操り疫病、暴風、洪水など信仰心のないものに害を及ぼす半神半鬼。里人はこれらの災害を『夜叉神祟り』と恐れ、祟りを鎮めるために夜叉神峠に石祠をたてたそうです。
ちなみにこの石祠は藪の中にあるらしいのですが発見出来ませんでした。




鳳凰三山への登山口。


本日の天気は曇り。山間では雨が降るかもしれない。しかし、明日は晴れの予報となっている。

そこで本日は、南御室小屋へ上がってテント設営までにしておき、鳳凰三山は翌日早朝から登る事にした。今回の山行を成功させる鍵は明日の天気次第となる訳だ。

曇り空の夜叉神峠駐車場に到着。空はどんより。登山者はまばら。『鳳凰三山登山口』の名称からはきらびやかなイメージを受けるが、そんな華やかさは一切無く寂しげ。

いいぞ、これでこそ夜叉神だ。
(※シーズン中は満車になるほど賑わいます)

支度を整えて夜叉神の山域へ足を踏み入れると、思いのほか歩きやすい山道となっていた。地形図からの情報により急な登りを想定していたがそんな事はなく、お尻の筋肉に優しい緩やかなジグザグ登りとなっている。そして山道脇には可愛らしい小さな花も咲いている。

おおよそ夜叉神らしくない。
いや、このギャップが夜叉神の魅力なのかもしれない。(『夜叉神』と言いたいだけ)

本来は見晴らしの良い夜叉神峠。


1時間程歩いて夜叉神峠に到着した。本来であれば赤石山脈主稜線が目の前に広がっているところ、本日は裾野しか見えず稜線はガスに包まれていた。

こうなる事はハナから織り込み済み。天気の悪い本日は景色を楽しむつもりは一切無く、南御室小屋へ向かうのみだ。ガッカリする理由は何も無い。

何も無い・・・でもちょっと期待してたりもした。

夜叉神峠からも歩きやすい山道は続く。一部、倒木のある荒々しい登りもあったが、そこを除けば緩やかにひたすら真っ直ぐに登る。ただ、歩きやすくても一直線に延びる山道の先を見ると「まだ続くのかぁ」と地味な登りにへこたれそうになる事もしばしば。

杖立峠、苺平と小休止を挟みながら、一定のペースを保って南御室小屋に到着した。

南御室小屋では正真正銘の『南アルプスの天然水』が飲めます。


想像していたよりも大きく立派な山小屋で綺麗なトイレも完備されている。何よりも、小屋に隣接している水場で正真正銘の『南アルプスの天然水』を飲めるのが嬉しい。飲み水が貴重となる山中において、口当たり好い軟水の天然水が飲み放題とは、ありがたいとしか言いようがない。

テン場の利用は一人500円。このご時世にこのテン場料金もありがたい。

早々とテントを設営して昼食をとっていると小雨が落ちてきた。この空模様から降雨は想定内だったが、南御室小屋に到着、テントを設営してから降ってくるとは、ある意味絶妙なタイミング。何かツイている感じがする。

これは明日、晴れるな。
(ものすごくポジティブ)

漫画的山行記録

夜叉神峠から鳳凰三山縦走へ。

『夜叉神』という語感に不思議と魅力を感じながら行ってきます。

夜叉神峠駐車場に到着。天気が悪いため空いています。

出発。

登山口に登山ポストがあります。

GW中に活躍したと思われる杖が多数放置。

山道は思いのほか整備されていて歩きやすい状態です。

ただ、登り始めていきなり重いメッセージを投げかけられます。

若々しいミミガタテンナンショウ。

途中の祠に参拝。

五本松。

夜叉神峠に到着しました。

残念ながら主稜線は雲がかかって見えません。

ちなみに、夜叉神峠には災害をもたらす夜叉神の荒らぶる御魂を鎮めるための石祠があります。

見つけられませんでしたが、藪の中にひっそりとあるそうです。

ちなみに、粗暴と言われた夜叉神の個人的イメージはこう。

夜叉神的行為。

夜叉神峠からは緩やかですが長い登りが始まります。

えっさほいさと登ります。

長い行程に救いのベンチ。

杖立峠まで来ました。

ここは山火事の跡地でしょうか。

この山域の要所要所にこういったヤグラが設置されています。

登りはまだまだ続くよ。

積雪が出てきました。

言うほど平らじゃない苺平に到着。

踏み抜き注意。

南御室小屋が見えてきました。

南御室小屋に到着。

早速テントの受付、1人500円。

このご時世に500円は安い!

インド綿の草木染めバンダナも購入。

ドリップパックの珈琲も購入。沸点が低いこの標高でも美味しく淹れられるそうです。

そして極めつけはコレ。

正真正銘の南アルプスの天然水。

ここの水は軟水で絶妙に美味いっ!

悠々とテントを設営。

テント周辺にはルリビタキがやってきます。

ルリビ・・・早っ!

購入した品をひろげて優雅な昼食タイム。(パンは持参

小雨が降ってきたのでテント内で昼寝。

ゴロゴロ過ごして夕方に・・・。

山中に気になる所があったので散歩がてら行ってきます。

これ。

何っ!あのauが山中でつながった!?(auさんスイマセン)

南御室小屋にある素敵な書体の道標。

ちなみに、粗暴と言われた夜叉神の個人的イメージはこう。

夜叉神的行為。

早目の夕食を食べて明日に備えます。

明日は晴れますように。

おわり

漫画的山行記録
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本日の山行情報

複数人山行/1日目/テント泊/縦走/マイカー登山

南御室小屋(みなみおむろこや)
標高2420m
詳細(外部リンク)

本日のスケジュール

夜叉神峠駐車場[着] 06:32 - [発] 06:33
 ↓ 79分 
夜叉神峠[着] 07:52 - [発] 08:02
 ↓ 85分 
杖立峠[着] 09:27 - [発] 09:39
 ↓ 86分 
苺平[着] 11:05 - [発] 11:08
 ↓ 29分 
南御室小屋[着] 11:37 - [発] 11:08

行動時間:4時間39分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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