2011年9月24日
赤石山脈(南アルプス):2日目
仙丈ヶ岳:快晴!南アルプスの女王を歩く。

4時起床。なんだか肌寒い。
それもそのはず、テントから出てみると霜でフライシートがバリバリになっていた。
この日、富士山には初冠雪があり、南アルプス付近もだいぶ冷え込んだようだ。

ニカニカしている。


見上げると星空が広がり、三日月がニカニカしている。
天気は良さそう、まさに山歩き日和になりそうだ。

本日は北沢駒仙小屋から仙丈ヶ岳へのループ山行。
暖かいスープにクラッカーをかじり、うっすら明るくなったところで出発した。

まずは二合目に到着。
仙丈ヶ岳までの道のりには「○○合目」と所々に標識で区切られているのだが、最終的に何合目まであるかが分からないためあまり登った実感が沸かない。
とは言え、目標が区切られていると、気持ち的に登りやすい気もする。
(ただ、五合目以降の標識は発見できず。)

樹林帯を三~五合目と順調に登ってゆく。
五合目(大滝頭)を越えると、少しずつ空が広くなり、いよいよ森林限界を超える。
そこで開けた展望の素晴らしさは感動モノだった。

甲斐駒ヶ岳、鋸岳の間から八ヶ岳。


雲ひとつない快晴の下、甲斐駒ヶ岳をはじめとする南アルプスの峰々がずらり。
その向こうには八ヶ岳の最高峰、赤岳がクッキリとそびえ立っている。

こんな天気でも空気は冷たく、地面には霜が降りている。
長く留まっていると体が冷え切ってしまうが、それでもつい立ち止まって見入ってしまうほどの眺望だ。


日本の最高峰富士山(3776m)と2位の北岳(3193m)。


更に登って行くと北岳のお隣に富士山が浮かび上がってきた。
日本国内の標高1位、2位を同時に拝めるなんて、もうね、テンション爆発です。
もう年甲斐もなく「ヤッホー!」と言ってしまいたいシチュエーションだ。

やはり青空の下での山歩きは堪らない。

小仙丈沢カールがクッキリ見渡せます。


仙丈ヶ岳の前に、なだらかで丘のような小仙丈ヶ岳を越えていく。
淡々としていて持久力を必要とするが、優しい感じのする登り坂だ。

小仙丈ヶ岳山頂に立つと、眼下に小仙丈沢カールが出迎えてくれる。そして、目的地の仙丈ヶ岳山頂も視界に入った。そして仙丈ヶ岳も視界に入る。

仙丈ヶ岳へと続く山道は多少険しそうだが、やはり優雅で優しい印象で、甲斐駒ヶ岳の「おいこら!登ってきやがれ!」という荒々しさとは違い、「さあさあ、登っておいで」と優しく手招きされている感じがする。
さすが『南アルプスの女王』の異名を持つ山だけはある。


ハイテンションとは裏腹に「自然を大切に」がシュール。


そんな優しさに導かれ、仙丈ヶ岳山頂へ。
山頂は同じように招かれた登山客でギュウギュウ詰めだった。

それでも展望は最高。
中央アルプスも現れ、四方八方、日本の代表的な山々を見渡すことができる。しかも快晴下で。
申し分無しだ。

景色を堪能していると「グゥ」と腹が鳴った。
どんな状況でも腹は空くもの。
空腹には勝てず、仙丈ヶ岳山頂直下の藪沢カールにある仙丈小屋へと速足で向かう。

仙丈小屋は太陽光パネル、風力発電と、自然エネルギーをたっぷり活用した綺麗な小屋。管理人のお兄ちゃんもサッパリしていて気持ちがいいし、何といっても外で休憩できるスペースが広くてありがたい。

早速、売店で天然酵母のあんパン(300円)とリンゴジュース(300円)を購入。
この天気、この景色、そしてこの空腹。不味い訳がない。

谷間に浮かぶ甲斐駒ヶ岳に向かって下山。


程良くお腹も満たされたところで、藪沢沿いのコースを下山する。
このコースを下山に利用したのは大正解だった。

藪沢に流れ込む滝のマイナスイオンをたっぷりと浴びながら、谷間に浮かぶ甲斐駒ヶ岳に向かって下山できる、実に気持ちの良いコースだ。
最後の樹林帯こそ急坂となるが、終始、楽しめる下山道だった。


バスで駐車場へ到着。お疲れ様でした。


大平山荘へと無事下山。
ここからはのんびりとテン場に戻り、この好天ですっかり干されたテントを撤収、ゆとりを持ってバス乗り場へ。山頂から見た絶景の余韻に浸りながら、バスに揺られて駐車場のある戸台口まで戻ってきた。

こうして初となる日本アルプス歩きは無事に終了した。
これ以上ない好天で日本アルプスデビューを果たし、充実の山行内容に疲労感も心地好いばかりだ。

やはり好天の山歩きは最高だな。

本日の写真

三日月がニッコリの北沢駒仙小屋テン場からスタート。

夜明け前の仙丈ヶ岳方面。

薄暗い中、山道へ。

二合目に到着。すっかり明るくなってます。

本日はじめての日光。

三合目。

木々の隙間からぼんやり北岳。

四合目。

森林限界地点までどんどん登りましょう。

少しずつ空が広くなってきた。

五合目の大滝頭。

空が青い。

もう一登りで視界が開けそうだ。

甲斐駒ヶ岳、鋸岳の間から八ヶ岳ドーン。

北アルプスも見渡せます。

霜もキレイなもの。

登りのテンションが上がるぜ!

この日、初冠雪のあった富士山。

小仙丈ヶ岳。雲ひとつない好天!

青空と小仙丈沢カール。

地蔵岳のオベリスク。

小仙丈沢カール。こんな景色を見ながら歩ける幸せ。

北岳と富士山。日本山岳のツートップ。

こちらの道が正解です。

空気は冷たいが、照りつける日の光。

藪沢カール。仙丈ヶ岳山頂はもうすぐ。

立入禁止のピーク。

もうすぐ山頂。

賑わっている仙丈ヶ岳山頂に到着。

イヤッホ~ゥ!

眼下には仙丈小屋。

中央アルプスと駒ヶ根市の町並み。

ケルンと仙丈ヶ岳山頂。

快晴!

仙丈小屋で一服。

太陽光パネル、風力発電と自然エネルギーをたっぷり活用。

相変わらず賑わっている仙丈ヶ岳山頂。

この天気、たまんねぇな!

見るからに冷たそうな藪沢。

気分爽快。

中央アルプス。

アチチチ。

美しい甲斐駒ヶ岳。

分岐点。

馬の背ヒュッテ。トイレは厳重です。

水、冷えてます。

甲斐駒ヶ岳を眺めながら沢沿いに下山できるナイスコース。

甲斐駒ヶ岳。溜息ものの美しさ。

豊富な水量です。

沢沿いを爽快に下山できます。

藪沢大滝で涼みます。

トリカブト。まだまだ頑張ってます。

ずいぶん沢を下ってきた。

キリンソウ。

本日、何本目かの滝。

下山する毎に水量を増す藪沢。

谷間からのぞく、、、どこかの山。

一部、土砂崩れのため迂回します。

沢から離れ、樹林帯へ。

急坂を下ります。

コケコケしい。

樹林帯歩きも楽しい。

沢を渡ります。

コケっていいよね。

ツルンツルンしそう。

大平山荘に無事下山。

恵みの水。

大平山荘から北沢峠に行くには車道と近道の山道があります。

我が家へ帰還。

北沢峠バス亭に到着。

本日の山行情報

複数人山行/2日目/テント泊/8時間以上歩行/マイカー登山

小仙丈ヶ岳(こせんじょうがたけ)
標高2855m
仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ)
標高3033m
詳細(外部リンク)

本日のスケジュール

北沢駒仙小屋[着] 05:25 - [発] 05:25
 ↓ 105分 
大滝頭(五合目)[着] 07:10 - [発] 07:10
 ↓ 80分 
小仙丈ヶ岳[着] 08:30 - [発] 08:50
 ↓ 65分 
仙丈ヶ岳[着] 09:55 - [発] 10:05
 ↓ 15分 
仙丈小屋[着] 10:20 - [発] 11:15
 ↓ 35分 
馬の背ヒュッテ[着] 11:50 - [発] 12:10
 ↓ 100分 
大平山荘[着] 13:50 - [発] 14:00
 ↓ 25分 
北沢峠[着] 14:25 - [発] 14:25
 ↓ 10分 
北沢駒仙小屋[着] 14:35 - [発] 15:40
 ↓ 15分 
北沢峠(バス亭)[着] 15:55 - [発] 15:55

行動時間:7時間30分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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