2011年8月7日
八ヶ岳:2日目
編笠山:山頂付近で雷雨。大慌てで下山。

キレット小屋幕営地から赤岳と真教寺尾根を見上げる。


本日のスケジュールとしてはテントを置いたまま赤岳に登る予定だったが、疲労具合、天候などを考慮して赤岳登頂は断念、編笠山経由で下山する事となった。

毎回、テント泊をすると寝過してしまうのだが、今回も例にもれず熟睡。
Kさんに起こされて外に出ると、朝焼けの中、赤岳がクッキリと浮かび上がっていた。
「次回はやっつけてやる」(何様)とリベンジを誓い、テントを撤収、出発した。

南アルプス方面を一望。


急坂を登り見晴らしのいいツルネまで出ると、昨日のガスばかりだった景色とは打って変わり、富士山までもスカッと見渡せるナイスビューが広がっていた。
今朝ほどの赤岳登頂の誓いなんてすっかり忘れて、心静かに景観を楽しんだ。

さすがに、赤岳からキレットへ下りてきた方たちは健脚揃いで、テンポよく先に進んでゆく。
途中、権現岳方面から来たソロの女性なんかは、「これから日帰りで赤岳です」と何の気負いもなく散歩するかのように颯爽と岩場をかけ登っていく。

この軽やかな山歩きスタイル、カッコイイ。


61段ある源治ハシゴ。登りは息が切れます。


61段の源治ハシゴを登り、昨日に続き権現岳でまた記念撮影しようかと思った時、一気にガスがかかり雨が落ちてきた。
ギボシ、ノロシ場と進むにつれて雨脚も強まり、青年小屋に着くころには本降りになっていた。

雨宿りがてら、この青年小屋でちょっと小休止。

青年小屋の住人たちはすっかりコタツでくつろいでいた。
御主人の竹内敬一氏は2005年チョモランマ登頂を果たしている山歩きの大先輩なのだが、「ゆっくりしていって」と実にゆったり。

こちらもくつろいでいるのだが、その住人たちの醸し出す『ゆったり感』『どっしり感』には到底かなわない。
さすが、山の人。
ここへは是非、泊りに来て『ゆったり感』を伝授してもらいたい。

雨も止み、すっかりくつろがせてもらい「もう、泊っちゃう?」という気分になる寸前で編笠山へ出発。

印を頼りに岩から岩へ。


ここからは20~30分で一気に山頂だ。
岩場に付けられた印を頼りに、岩から岩へ飛び移って登るこのコースはなかなか面白く、ちょっとしたアスレチック気分。
岩場が終わると、樹林帯の細い山道をほぼ一直線に登っていく。

この時、背後からザーッという音が近づいてきた。
風の音?と思った次の瞬間には土砂降り状態。
慌ててレインウェアを着たが時すでに遅しだった。

雷もかなり近い。

ここから先程登ってきた見晴らしのいい岩場を戻るよりも、急いで山頂を通り過ぎ、樹林帯にある下山道に逃げ込む方が得策と考え、そのまま登ることにした。
山頂からは団体がゾロゾロと下りてきたが、皆びしょぬれで顔には後悔の色が漂っている。
中には簡易の雨合羽にデッキシューズで来ている若いカップルもいて、「そりゃ後悔もするわ・・・」と同じ状況ながら同情してしまった。

雷が遠くになった隙に、一気に編笠山山頂へ。
同時に登ってきた他パーティーとねぎらいの言葉を交わし、そそくさと下山を始めた。

土砂降りのため山道はちょっとした沢のようになっており、滑りやすいことこの上ない。
特に木の根っこのツルツル具合といったら尋常ではなく、ツルっ!といったら見事に一回転して着地出来そうなほどだ。(※出来ません)


彼(彼女)の選ぶ足場に間違いなし!


そんな山道を急ぎながらも慎重に進み、途中で出会ったタフな登山ワンコの可愛らしさに癒されながら、無事に観音平駐車場へ戻ってくる事ができた。
やはり下山ペースが速かったせいか、いつもより関節疲労が大きい感じ。
雨にも打たれてびしょびしょになったが、雷に打たれずに済んだのが何よりだ。

ところでデッキシューズカップルは無事だったろうか。

本日の写真

うっすら朝焼け。

赤岳、真教寺尾根がクッキリ。

お世話になりましたキレット小屋。

赤岳、真教寺尾根を眺める。次回は登りたい!

阿弥陀岳、中岳方面。

また振り向いて赤岳を撮影してしまった。

サンゴ礁のような苔。

やっぱり青空はいい。

南アルプス方面もよく見える。

ケルンとうっすら富士山。

うっすら北アルプス。

富士山って絵になる。

岩の間をすり抜けて進みます。

旭岳山頂へ。

慎重に岩を落とさずに。

夏らしい色合い。

岩場の上で悟りの境地。

鎖場、その先に源治ハシゴ。

遠目で見ると結構な長さ。

登る前に一休み。

源治ハシゴを登り、来た道を振り返る。

権現岳でポーズを撮りたかったが、あっという間にガスで真っ白。

ギボシへ続く山道。

虫たちが集っています。

ギボシを見上げて撮影。

権現岳西峰(ギボシ)山頂。

ギボシ下のガレ場をトラバースしていきます。

鎖場あり。

うーん、ポケット高山植物図鑑がほしい。

いろんな花が咲いています。

ノロシ場に向かって突き進みます。

のろし場。武田信玄がのろし(狼煙)を上げたとか。

編笠山、青年小屋が見えてきた。

林を抜ければ青年小屋。

雨の中、青年小屋に到着。

青年小屋のテン場。広い!

金命水、別名「乙女の水」。

目印を確認しながら岩から岩へ。

面白がって滑らないように注意。

青年小屋がどんどん離れてゆく。

岩場を登り終えても、また岩場直登。

土砂降りの中、ササッと撮影、すぐ退散。

観音平方面へ下山していきます。

土砂降りで山道がちょっとした沢のよう。

登りの方へ励ましの看板。

登山ワンコ。彼(彼女)の選ぶ足場に間違いなし。

下れや下れ。

滑らないように要注意。

麓は晴れているようだ。

木の根はつるっつるなので踏まないように下山。

苔のある風景その1。

苔のある風景その2。

分岐点。

登山大好きワンコ。タフです。

『ビーナスの誕生』風。

まだまだ続くよ下山道。

雨雲を振り切り、空が明るくなってきた。

だいぶ歩きやすくなってきた。

カメラのレンズが結露してイイ感じにぼかしが。

雲海。とはいえ雲海を眺める箇所なし。

涼しげな色。

駐車場が見えてきた。

本日の山行情報

複数人山行/2日目/テント泊/8時間以上歩行/マイカー登山

旭岳(あさひだけ)
標高2672m
権現岳(ごんげんだけ)
東峰:標高2715m/西峰(ギボシ):標高2700m
詳細(外部リンク)
編笠山(あみがさやま)
標高2524m
詳細(外部リンク)

本日のスケジュール

キレット小屋[着] 06:20 - [発] 06:20
 ↓ 130分 
旭岳[着] 08:30 - [発] 08:30
 ↓ 50分 
権現小屋[着] 09:20 - [発] 09:40
 ↓ 70分 
青年小屋[着] 10:50 - [発] 11:30
 ↓ 5分 
乙女の水(金命水)[着] 11:35 - [発] 11:45
 ↓ 5分 
青年小屋[着] 11:50 - [発] 11:50
 ↓ 40分 
編笠山[着] 12:30 - [発] 12:30
 ↓ 120分 
雲海[着] 14:30 - [発] 14:30
 ↓ 40分 
観音平(駐車場)[着] 15:10 - [発] 15:10

行動時間:7時間40分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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