2013年7月16日
尾瀬:2日目
尾瀬ヶ原:夏色に染まる静かなる尾瀬。堪らん。

3時30分起床。

朝靄がかかっておぼろげな景色。尾瀬っぽい。


テントから外に出てみると、雨は降っていないが朝靄がかかっている。
しかし、本日は晴れの予報。早朝の尾瀬はこれくらい朝靄がかかっていた方が雰囲気があると言うもの。

夜明け後の天気に期待を込めて尾瀬ヶ原散策に出発した。

本日は牛首分岐から東電小屋、見晴を回って山ノ鼻まで戻ってくる尾瀬ヶ原散策スケジュール。連休明けの平日早朝なので、夏色に染まる静かな尾瀬を満喫できそうだ。

朝靄で独特な雰囲気が漂う尾瀬ヶ原に踏み入れる。

早朝でまだ誰もおらず、おぼろげな湿原に延びる木道にはひんやりした空気が流れている。そして控え目な鳥のさえずりが遠くに聞こえる心地よい静けさ。

うーん、尾瀬だ。
早くも尾瀬を満喫。

しばらく歩くと朝靄でおぼろげだった景色が明るくなってきた。振り返ると至仏山のシルエットが浮かぶ。

これが堪らなく幻想的。

昨日は雲隠れしていた至仏山頂も、真っ先に朝日に染まり、刻々と姿を現してゆく。
そして燧ヶ岳方面は雲の間から朝日が漏れる神々しい景色。

これもまた堪らない。

山男たるもの『綺麗』だの『美しい』だのの感情は表に出さず内に秘めておくもの、と何かの本で読んだ事がある。一方、私は「うわー、キレイ!」と連呼してしまった。
山男じゃないから心ゆくまで言わせてもらおう。

木道の先には至仏山のシルエット。


燧ヶ岳方面では雲の間から朝日が漏れる神々しい景色。


池塘に映り込むおぼろげな太陽。

牛首分岐から東電小屋方面に向かうと、龍宮小屋から山ノ鼻方面へと歩く、本日初めて目にする登山者のシルエットが見えた。
きっとあの登山者も、この静かで幻想的な景色をじっくりと体感している事だろう。
直接すれ違って挨拶を交わした訳ではないが、勝手にそんな事を想像してしまう。

龍宮小屋への分岐点に差し掛かると、ニッコウキスゲの群生地が見えてきた。また「うわー、キレイ!」を連呼してしまう私。
「せめて連呼すまい」と思っていたにも関わらず、初めてお目にかかるニッコウキスゲの群生を目の当たりにすると、ついつい口から漏れてしまう。

ニッコウキスゲの群生。早朝の静けさで雰囲気抜群。


パンフレットなどに掲載されている写真と比較する限り、ベストな開花時期ではないようだ。それでもその場の雰囲気も手伝って夏の尾瀬をどっぷりと楽しめる。

ニッコウキスゲだけではなく、多様な草花を楽しめる夏の尾瀬。

尾瀬に関する情報はパンフレットやビジターセンター、個人のホームページ等、多方面で紹介されている事もあって、写真に収めてから後で調べやすいのも嬉しいポイントだ。
花の名称を知っているだけでテンションが上がるのだから不思議。(単純だから)

夏尾瀬を満喫しながら疲れ知らずに木道を進むと、なにやら獣の糞を発見。見たところ、その色艶から今朝放出したてのツキノワグマの糞のようだ。東電小屋方面の木道にはツキノワグマ目撃情報が多いので間違いないだろう。

こんな発見にも嬉しくなってしまう尾瀬マジック。
※出会い頭に遭遇しないよう、熊鈴などでこちらの存在をアピールしてください!

東電小屋を過ぎる頃には日が昇って、いつの間にか朝靄が晴れていた。
そしてようやく姿を現した燧ヶ岳の雄姿。

燧ヶ岳ファンのヨメは「燧さま~っ!」と、すっかり舞い上がっている。
私としては『様』なんかじゃあない。あの勇ましさは『ひうっつぁん』だ!

【山名由来】
至仏山 : 渋沢から登る山として「しぶさわ」→「しぶつぁ」→「しぶつさん」になったとか。仏の至る山なんて素敵な漢字は当て字。私的には「しぶっつぁん」。
燧ヶ岳 : 活火山として「火打ち山」と呼ばれていたのが由来らしい。私的には「ひうっつぁん」。

※山名由来は諸説あります。

気づけば腹も空いていたので、見晴、東電小屋、元湯山荘との分岐点にあるベンチで朝食。
爽やかに晴れた尾瀬ヶ原の景色を眺めながら、自家製パンと瑞々しいフルーツを食べ、ドリップパック式のコーヒーを味わう幸せと言ったらない。

勇ましい姿を現した燧ヶ岳。私的には「ひうっつぁん」。


『cafeふくろう』のオリジナルドリップパックコーヒー。いい絵が撮れた。


この景色で食べる朝食なんて贅沢すぎる。

【オススメ】
千葉県八千代市の自家焙煎珈琲店『cafeふくろう』のオリジナルドリップパックコーヒーは冷めても美味しいこだわりの一品。山行のお供にもおすすめです。※注意:店に生きたふくろうはいません。


日も高くなり、照り付ける太陽の光もキツくなってきた。
こうなると無事な山行のご褒美として考えている鳩待峠の花豆ソフトが俄然楽しみになってくる。

以前の尾瀬山行で食べて以来、そのさっぱりとした甘味と爽やかさが印象深く残っており、帰りには必ず食べたいと思っているソフトクリームだ。

過去に食べた花豆ソフトの味を思い浮かべつつ、見晴から山ノ鼻に向かって尾瀬ヶ原を一直線に横断する。

流石にこの時間にもなると、平日とはいえ観光客が増えてきた。皆さん夏尾瀬を楽しんでいる様子。
でも押し付けがましくも早朝の静かなる尾瀬も是非体感してもらいたい。

燧ヶ岳に恋い焦がれる乙女のオーラ放出中のヨメ。


ニッコウキスゲが群生する牛首分岐付近、燧ヶ岳が池塘に映る『逆さ燧』辺りは、人気スポットだけあって鳩待峠からのお客さんで賑わっている。その賑わいをかわして、さざ波のたつ『逆さ燧』越しに燧ヶ岳を熱心に撮影しているヨメ。
そんなヨメの背中からは、燧ヶ岳に恋い焦がれる乙女のオーラが放たれていた。

山ノ鼻まで戻り、気持ち良い程にカラッと干されたテントを撤収、初めてにして大満喫できた夏の尾瀬を後にした。

そしてお待ちかね、無事な山行のご褒美である鳩待峠の花豆ソフト。
別途購入した花豆を追加トッピングして頂きます。

うーん、ウマイ!




【こんな花々が咲いていました】

淡い色のハクサンチドリ。


テンション高そうなニッコウキスゲ。


サギスゲ。変な花。

虫たちに大人気のオゼヌマアザミ。


爽やかな色のミズチドリ。


先っちょから何か生えてきたオゼタイゲキ。

本日の写真

まだ暗く靄のかかる尾瀬ヶ原。

うっすら明るくなってきた。

早朝で誰もいない静かな尾瀬ヶ原。

早朝からテンションの高いニッコウキスゲ。

牛首分岐。東電小屋方面へ向かいます。

おおっ、木道の先に仏に至る山が。

至仏山に夜明けが訪れた。

こちら燧ヶ岳方面。神々しい・・・。

燧ヶ岳のシルエットが。神々しい・・・。

真上からヒオウギアヤメ。

木道沿いにニッコウキスゲ。

林の中へ。

マイナスイオンが満ち溢れている。

少々見頃のずれたニッコウキスゲの群生地。

だーれもいない尾瀬歩き。気持ちいい・・・。

むっ、ツキノワグマの糞か?このツヤは今朝のモノのようだ。

ニッコウキスゲの群生。夏尾瀬満喫中。

クモの巣もイイ感じ。

線香花火のようなカラマツソウ。

池塘に映り込む太陽。どっちが上でどっちが下か。

ヨッピ橋分岐。

ヨッピ吊り橋。『ヨッピ』はアイヌ語で「集まる」という意味で、水の集まるこの川名にふさわしい。

ヨッピ川沿いの拠水林。

おるまい、とるまい、高山植物。

アウトロー的なニッコウキスゲ。

ぼんやりと燧ヶ岳のシルエットが浮かぶ。

静かな夏の木道散策。

ツキノワグマに存在をアピールするために鐘を鳴らします。

朝靄から東電小屋が現れた。

オゼタイゲキ。何だかかわいらしい形状。

立派な東電小屋。

朝の木漏れ日が差し込む。

燧ヶ岳登場。

只見川に架かる東電尾瀬橋。

燧ヶ岳の雄姿。

淡い色のハクサンチドリ。

近所の喫茶店のオリジナルドリップパックで朝のコーヒーを頂きます。

至仏山を見ながらの朝食。

日中のニッコウキスゲは色鮮やか。

サギスゲ。変な花。

夏色の尾瀬ヶ原越しに至仏山。

虫たちに大人気のオゼヌマアザミ。

ミズチドリ。

見晴のメインストリート。

尾瀬ヶ原を横断して山ノ鼻へ戻ります。

オゼタイゲキ。先っちょから何か生えてきた。

龍宮小屋。

竜宮現象入口(伏流点)。少し離れて湧出点があります。

至仏山へと延びる木道。

カラスと至仏とニッコウキスゲ。

至仏の夏。

燧の夏。

尾瀬ヶ原をぐるっと回って牛首分岐。

ワカメみたい。

燧ヶ岳に恋焦がれるヨメの背中。

さざ波のたつ池塘に映る逆さ燧。

至仏山をバックにカキツバタの群生。

山ノ鼻まで戻ってきました。

ヤマオダマキ。

鳩待峠に到着。

花豆をトッピングした花豆ソフト。絶品!

本日の山行情報

複数人山行/2日目/テント泊/ハイキング/マイカー登山

尾瀬ヶ原(おぜがはら)
標高1400m
詳細(外部リンク)

本日のスケジュール

山ノ鼻[着] 04:00 - [発] 04:00
 ↓ 45分 
牛首分岐[着] 04:45 - [発] 04:45
 ↓ 70分 
東電小屋[着] 05:55 - [発] 06:00
 ↓ 20分 
元湯山荘方面への分岐[着] 06:20 - [発] 07:30
 ↓ 15分 
見晴[着] 07:45 - [発] 08:00
 ↓ 20分 
龍宮小屋[着] 08:20 - [発] 08:25
 ↓ 35分 
牛首分岐[着] 09:00 - [発] 09:00
 ↓ 35分 
山ノ鼻[着] 09:35 - [発] 10:20
 ↓ 55分 
鳩待峠[着] 11:15 - [発] 11:50
 ↓ 30分 乗合バス利用
尾瀬第1駐車場[着] 12:20 - [発] 12:20

行動時間:5時間25分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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