ヨメと山開き富士登山ツアーに参加。
昨年、台風接近のため中止となってしまった富士登山ツアーも、今年は無事に出発することができた。
今回申し込んだツアーは6月30日~7月1日限定で、山開きの7月1日にちなんでツアー料金7100円。
宿泊費(2食付き)、東京からの交通費(バス)、下山後の温泉施設利用費、他各種割引サービス込みでこの料金は、「何故?」と疑問を抱いてしまう程に破格だろう。
山開きと言っても梅雨時期だし、山頂にある郵便局や神社などの施設がまだ開いていないことも格安料金の理由か。
そんな格安料金に惹かれたのかは分からないが(私は純粋に料金に惹かれた)ツアーバスは満席状態。
このツアー会社だけで他3台のバスが満席といった盛況ぶりだ。
昨年、御殿場口から富士山に登ったが、初めての吉田口、初めてのツアー登山。
「初めて」は実に楽しみな要素だ。
吉田口五合目は噂通り施設充実の観光地。
単独だったら、即、山頂目指して出発したいところだが、五合目で1~2時間程休憩するツアースケジュールのため、お土産屋を物色し、名物富士山メロンパンを食べ、高度順応がてらに観光地気分を満喫しておく。
そうこうしている内に出発の時間となり、他ツアー客もぞくぞくと集まりだした。
あちらこちらでときの声が上がる中、こちらもガイドさんによるスケジュール説明後、「エイエイオー!」と出発した。
今回の富士登山のお楽しみは、
・ツアーならでは!ペース厳守の団体行動
・シーズン中お馴染みの吉田口登山道渋滞
・テント泊では味わえない山小屋の宿泊/食事
と言ったところ。
団体行動があまり得意とは言えない私は、五合目から七合目まで乗せて行ってくれる馬(有料)の写真撮影に夢中になり、早速遅れをとってしまい列を乱す。
それでもツアーの皆さんは守られたペースで着々と登ってゆく。
同じツアーの参加者には登山経験が豊富な方もいれば、初めての方もいる。
こういった多種多様な集団で登っていると、良くも悪くも自分の中に潜んでいる自我が顔を覗かせる。
何?もうバテたの?
まだバテてないオレってスゲェ!!(スケールの小さな優越感)
ぬっ、抜かされた。。
本当はもっと早く登れるんだ!!(負け惜しみ)
恥ずかしながらこんな薄らみっともない虚栄心を素直に自覚できるのも山歩きならでは。
そして時間が経つと「しょうもない」と、簡単に改められるのも山歩きならではだ。(ただし下山後、虚栄心は復活します)
整備された砂礫のジグザグ歩きは七合目の最初の小屋「花小屋」までで、ここからは岩場歩きとなる。
そして早くも名物化しつつある吉田口登山渋滞が始まった。
吉田口登山道は登りと下りでルートが異なり基本的に一方通行なのだが、現在は残雪の関係で下山道を利用できず、狭い岩場では登り人と下り人ですぐ渋滞してしまう。
渋滞は御来光前の山頂付近だけかと思っていたが、こんなに昼間っから渋滞するとは吉田口ルートの人気を思い知らされる。
登りはほとんどツアー客で、下りは個人的な登山者。
そのためか、下りの登山者はツアー客でごった返す山道に腹を立ててブツブツと文句を言いながら下りてくる。
一方、私を含む登りのツアー客は、渋滞するとここぞとばかりに休憩にあてて実に気楽なモノ。
こんな感じで渋滞休憩しつつ、守られたペースで歩くこと5時間。
本日の宿泊地「白雲荘」に到着した。
到着するなり寝床に案内され、間髪いれず食事の時間。
翌日の朝食(弁当)もすでに用意されている。
次々と到着するツアー客を段取り良くさばいていく小屋関係者のシステマチックな働きぶりには感心してしまう。
お楽しみにしていた食事メニューは、御飯にカレー、そしておもむろにハンバーグがのっている至って簡単なモノ。
これが意外とウマく、せわしいながらも小屋での食事を満喫することができた。
食後にフラフラと外を散歩。
お月さんを拝んでから寝床に戻ると、すし詰め状態の部屋内はムワッとした熱気が立ち込め、それでも寝息が聞こえてくる。
ギュウギュウ詰めの布団に潜り込んではみたが、果たしてこの環境で熟睡などできるのか?
こんな状況でも熟睡できる人は幸せ者だ。