2012年10月15日
西上州:日帰り
妙義山:偵察気分で妙義山の中間道を歩く。

高度感のある岩場、クサリ場歩きの練習として妙義山へ。

妙義山は『八ヶ岳』や『蔵王』と同じように、『妙義山』という山は無く妙義山系全体の総称で、最高峰は谷急山の1162m。
「何だ、1000チョイか」と、標高だけを見てなめてかかると痛い目にあう。

日本三大奇勝のひとつである妙義山の稜線は険しい岩峰が連なる危険地帯で、その難易度は北アルプスの大キレットや剱岳の比ではない(らしい)。
それだけに、遭難事故(特に滑落等の死亡事故)数は他山域と比較すると群を抜いて多いと言う。

逆にいえば妙義山の稜線でも安定した歩きで確実に通過できるようになれば、山歩きのレベルアップにもつながる訳だ。

ただ、いきなり稜線に出てしまうのも少々不安があるため、今回は稜線まで出ずに中腹にある中間道を偵察気分で歩く事にする。
私は慎重派なのだ。(単なるビビりか)

白雲山の中腹にある『大の字』まで行きます。


昨日の夜に出発して道の駅『みょうぎ』駐車場で前泊。
朝、目を覚ますと雲ひとつない好天で、見るからに険しそうな岩峰の連なる稜線が横たわっている。
「あんなところ本当に歩けるのか?」と思えるほどの険しさだ。

日の出とともに、まずは駐車場から見える白雲山の『大の字』を目指して、妙義神社の鳥居をくぐって山歩きスタート。
標高差はさほどでもなく、日帰り装備という事もあって難なく『大の字』手前のクサリ場に到着した。

ここのクサリ場は小手調べに丁度良い感じだ。

うん、慎重に行けば問題ない。

とは言え、この地点でこれだけの高度感を味わえるとなると、稜線上はやはり一筋縄ではいかなそうだ。
高所が得意とは言えない私は『慣れ』あるのみ。

『大の字』では文字通り『大の字』になって記念撮影。
撮影後、「初めてここに到達した方の大半は同じ事をしただろうな」と思いながら『大の字』からの景色を堪能する。

『大の字』のある岩場の取り付き。


表から『大の字』。


裏から『大の字』。ヨメ、手ぇ上げ過ぎ。

『大の字』の岩場を下り、更に少し進むと辻分岐点がある。
ここからが上級者コース。

上級者コースとはどんなモノか興味津々ではあるが、今回の偵察では妙義山の雰囲気をつかむ程度にして、上級者コースへのチャレンジは次回にお預けだ。
今日のところは予定通り中間道へと合流するルートを辿る。

中間道は『関東ふれあいの道』にもなっている一般的な山道で、落石注意箇所はあるものの比較的安心感を持って歩くことができる。

木漏れ日のさし込む樹林帯を快適に進み、『第一/第二見晴』の展望台、中間道の中間地点となる『本読みの僧』を通過。
尻からハリガネムシが出ちゃってるコオロギ(?)の出現に「キモい!」を連発しながら、妙義山の名勝である『石門群』へと向かう。

(『本日のフォトアルバム』中にハリガネムシの写真あり。閲覧注意!)

細い岩稜上に階段が整備されている箇所を登ってゆくと、巨大な岩壁がそそり立ち、そのすぐ脇を通る山道に出た。
下から見上げる岩壁は、垂直どころか覆いかぶさってくる程にそそり立っている。

ピークハントと言うよりは『歩き』自体がメインの私にとって、これは「歩く価値あり!」の山道だ。

何故か赤ちゃん扱い。


写真ではお伝えできない迫力。


見上げると岩壁が覆いかぶさってきます。

更に進むと、奇岩、奇峰が乱立する名勝スポットに到着。
中間道から少し外れてクサリ場を登ると、眼下に『石門群』が広がり、『大砲岩』や『ゆるぎ岩』など好展望を思う存分に満喫できる。

『歩き』メインの私も納得できる、これは「一見の価値あり!」の名勝だ。

ただ、すぐ横は崖な事もあり、高所が人並みに怖い私のムスコの縮こまり具合といったらない。
もうミニマムだ。

地元の方からの情報では付近の小中学生は遠足感覚で来るらしい。
何やらこの付近の子供たちはたくましそうだ。

奇岩を一通り観賞してから中間道に戻り、『石門群』へと下ってゆく。

石門はその名の通り、巨大な岩がアーチ状となっており、第一から第四石門まである。
第二石門の前後にはヨコバイ、タテバイのクサリ場があり、平日である今日ですらチラホラ登山者がいるところを見ると、土日祝日などは混雑/渋滞必至だろう。

奇岩、奇峰の独特な世界。


『石門群』を見下ろすこの構図が妙義お馴染みの景色らしい。


第二石門を登ってる最中。

逆順となったが第四から第一の石門を通過すると、すぐに舗装道路にぶつかり山道終了。
ここからは文明の危険(自動車)に脅かされながら舗装道路を歩いて戻る事にする。

途中、金鶏山の北側に位置する山道を通ってショートカット。
最後は誰も居ないことをいいことに大人げなくローラー滑り台で妙義神社駐車場へと帰還した。

見どころ満載だった妙義山。
いずれ上級者コースと言われる稜線を歩かない訳にはいかないな。

本日の写真

今日は白雲山の中腹にある『大の字』まで登ります。

日が昇る。

妙義神社の『総門』。

朝日に照らされる案内図。

いよいよ登山口です。

いわゆる山道。

天気も良く、岩も濡れていないコンディション抜群のクサリ場。

このクサリを登れば『大の字』。

登攀中。

『大の字』ウラ。

『大の字』オモテ。

『大の字』ヨメ。手ぇ上げ過ぎ。

登ったら下りる。これ当たり前。

辻分岐。この先は危険地帯。今日は行かずに中間道まで戻ります。

せ、狭い。

クサリで安心トラバース。

先程登った『大の字』が見えます。

日を浴びるキリンソウ。

こんな所に茶屋があったとは。

第一見晴の分岐。

第一見晴から。

『大黒の滝』。この時は小黒程度の水量。

中間道は整備されていますが所々で落石注意。

第二見晴。

白雲山。

金洞山。

階段を登ります。

タルワキ沢分岐。

巨岩の脇を通ります。

紅葉はこれから。

『本読みの僧』。中間道の中間地点です。

コオロギの尻からハリガネムシが!

あずまやで小休止。

急な階段を登ります。

岩稜上の階段で安全に通過。

岩庇の下を通ります。

巨大な岩壁に圧倒。

岩壁を見上げてみる。

分岐点。

平らな稜線の荒船山が見えます。

『胎内くぐり』を潜ってみる。

細長い奇岩が乱立。

後ろから『大砲岩』。

『ゆるぎ岩』。下には第二石門が見えます。

『天狗のひょうてい』。

奇岩、奇峰のオンパレード。

石門群を見下ろす妙義でお馴染みの構図。

横から『大砲岩』。

第四石門。

ちょっと道を外れて第三石門。

一方通行になるほど混雑するようです。

第二石門のクサリ。

斜度はそれほどでもありませんが慎重に。

第二石門を見上げます。

『カニのこてしらべ』。混雑していると大変そう。

木々で分かりづらいが第一石門。

こちらから入るのが一般的だったか?

徒歩ならショートカットの山道へ。

妙義山では日本武尊をはじめ、名だたる神々が祀られています。

『大人場』。これ、「おにんば」と読むらしい。

舗装道路に合流。

誰もいないので、ローラー滑り台で下山。子供か。

お疲れ様のマロンソフトクリーム。

本日の山行情報

複数人山行/日帰り/ハイキング/マイカー登山

妙義山(みょうぎさん)
白雲山・金洞山・金鶏山・相馬岳・御岳・丁須ノ頭・谷急山などを合わせた総称
詳細(外部リンク)

本日のスケジュール

妙義神社駐車場[着] 06:00 - [発] 06:00
 ↓ 15分 妙義神社境内
登山口[着] 06:15 - [発] 06:15
 ↓ 45分 
大の字[着] 07:00 - [発] 07:15
 ↓ 65分 
第一見晴[着] 08:20 - [発] 08:20
 ↓ 20分 
第二見晴[着] 08:40 - [発] 08:55
 ↓ 90分 
大砲岩[着] 10:25 - [発] 10:50
 ↓ 30分 
石門群登山口[着] 11:20 - [発] 11:20
 ↓ 30分 舗装道路/山道
大人場[着] 11:50 - [発] 11:50
 ↓ 40分 山道/舗装道路
妙義神社駐車場[着] 12:30 - [発] 12:30

行動時間:5時間35分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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