地元山形に帰郷したついでに山歩きをしたい。
そんな希望を地元の友人Kに出したら、朝日連峰に連れていってもらえる事となった。
持つべきものは友人だ。
そんな友人Kは、出発当日に寝過ごし、なんやかんやで登山口に到着したのは昼過ぎ。
まあ、このダラダラ感も友人同士ならでは。
友人Kが用意したのは、鳥原、小朝日、大朝日と朝日連峰主稜線をゆくステキなスケジュール。
当初の予定では大朝日避難小屋に宿泊するつもりだったが、ツアー客と高校生の団体が向かっているとの情報を得て、急きょ、鳥原山避難小屋での宿泊に変更して出発だ。
昼過ぎの時間帯では当然ながら日も高く暑い。暑いと言うか暑苦しい。
古寺鉱泉から鳥原山方面への山道はそこそこの傾斜で早速息が切れてしまう。
それでも慣れた感じでスタスタと登っていく友人Kに何とか喰らいついてゆく。
このコースは特に見晴らしがよいわけでもなく単調な感じ。それだけに、樹林帯を越えて稜線に出た時の爽快感は期待出来そうだ。
汗とともに発散した要素を水と都コンブ(この都コンブのウマイこと!)で補いながら黙々と登ってゆく。
山頂付近に出ると、木道が整備された湿原帯が現れ、見張らしも広がってきた。更に10分ほど進むと、本日の宿泊地となる鳥原山避難小屋に到着だ。
『避難小屋』とは言っても、抜群に綺麗な宿泊施設。
2階建てで、梯子を登れば屋根裏部屋のような涼しい場所も使え、備品のゴザを敷けば快適そのもの。少し歩けばキンキンに冷えた水を汲める沢もある。
そしてトイレ完備。特筆すべきはそれが水洗である事だ。
言うまでもないが、「どうやったらそこに引っ掛けるんだ?!」と、問い詰めたくなる事が往々にしてある街の公衆便所とは比べ物にならない程に綺麗だった。
今頃、団体登山者でギュウギュウ詰めだろう大朝日避難小屋とは違って、鳥原山避難小屋のゆったりと静かな事よ。
1階では若竹鍋を囲む地元オヤジさんたちが集っていたが、これまた素朴な宴会で「飲め飲めー!ガハハハ。ブーッ(屁)」とバカ騒ぎする訳でもなく、しみじみと鍋をつつきあっている。
これはシャイな山形県民ならではの光景なのだろうか。
何にしてもイイ雰囲気である事は間違いない。
※ちなみに大朝日避難小屋も快適な避難小屋です。
出だしこそ暑苦しかったが、予定を変更したおかげで快適に避難小屋生活を満喫、就寝する事ができた。
時間も気持ちもゆとりあってこそ楽しめると言うモノだ。
でも真昼間の山歩きだけはカンベンな。(特攻野郎Aチーム風に)