2011年8月14日
飯豊山地:2日目
飯豊山:一日中稜線歩き。締めはスイカで。

よく寝た。
まだ日の出前だと言うのに爽快な目覚めだ。

普段の街の生活では考えられない生活リズムで、自然と早寝早起きができるのは山中ならでは。
早くも体内時計がスタートしたところで、飯豊山山頂に向かって出発した。

出発早々、朝焼けが始まりつつある。
日が昇るまで飯豊山に到達するのは難しいと判断して、途中の見晴らしの良いポイントで御来光を待つ事にした。

東の空が朝焼けで染まってゆく。
西の空では満月がぽっかりと浮かんでいる。

朝と夜を同時に感じられる贅沢な時間帯に、写真を撮るテンションも上がる。
とは言え、この状況をコンパクトデジカメで再現するには限界があるな・・・。

光を放つお月さん。


雲に映りこむ朝日。


飯豊連峰を照らします。

奥深い飯豊連峰に朝が訪れる。
滞りなく無く本日も始まった。

昨日に引き続き天気は良好。御来光を満喫したところで飯豊山に向かって歩き始めた。

飯豊山までの道のりはガレ場あり、狭い岩稜をよじ登る危険箇所ありで、山歩きバリエーションをたっぷりと楽しめるナイスコースとなっている。
女人禁制だった飯豊山に入った女性が石に変えられたと言われる姥権現(うばごんげん)など、写真撮影ポイントも盛りだくさんだ。

何よりも、前方に飯豊山を見据えながらの山歩きほど気持ちよいモノはない。

飯豊山頂からの眺め。


この状況を気分よく写真に収めながら、飯豊山手前の本山小屋に到着した。
管理人さんの御好意により神社境内で休憩。軽い朝食を摂って、いざ飯豊山山頂へ。

ここから山頂は目と鼻の先で、拍子抜けするほどあっさり到達する事ができる。
それでもこの晴天の下では、ウキウキワクワクと興奮を抑えられない。もう走り出したくなる程だ。

そんな高揚した気分で飯豊山山頂に到着した。

山頂から見えるのは360度に広がる爽快な景色。
そして、緑豊かな稜線の先には、これか向かう山々が静かに鎮座している。

これは歩くべき山道だ。

御西小屋近くの水場で、冷えた水を爽快に一気飲み。


飯豊山は飯豊連峰の主峰であり飯豊本山とも呼ばれているが、山地中の最高峰ではない。
飯豊連峰の最高峰は『大日岳』、敬意を込めて『大日先輩』と呼ばせてもらおう。

この大日先輩は主稜線から少しばかり外れているため、御西小屋に荷物を置いて空身でピストンするのが一般的となる。
今回は時間に余裕を持って次の宿泊地である梅花皮小屋(かいらぎごや)に到着したいため、大日先輩への登頂はまたの機会にお預けとなった。
その代わりと言っては何だが、御西小屋から少し下ったところにある水場に立ち寄り、冷え冷えの水を頭から浴びてリフレシュしておく。

御西小屋から梅花皮小屋への主稜線中には小さな池が所々にあり、数多くの高山植物が咲いている。一部、狭い尾根の箇所もあるがさほど危険はなく、景色も花も存分に楽しみながら歩く事のできる理想的な山道だ。


地味に堪える烏帽子岳の登り。尚、登りきったところが山頂ではありません。


ただ、烏帽子岳への登りは急坂ではないにしろ距離があるため地味に堪える。
烏帽子岳山頂に着く頃には、お尻の筋肉がプルプルと震える程に疲労してしまった。

それでもこれまでの山歩きで鍛えられたのか、少し休憩した事で体力が復活、お尻の筋肉もイケる状態まで回復した。

梅花皮岳を越え、無事に宿泊地の梅花皮小屋に到着。

梅花皮小屋へは石転び沢という雪渓を登ってくるコースもあり、7~8月でも雪渓が融ける事はないと言う。
「ならば、次は石転び沢の雪渓に挑戦だ!」と、早くも次なる縦走計画が決まった。
アイゼンやピッケルなど冬装備は縁遠いものと思っていたが、新たな目標のおかげで用途に応じた装備を選んだり調べたりする楽しみが増えたな。

梅花皮小屋と北股岳。


明日の予定としては、北股岳を登ってしまえばほぼ下りのみ。
持ってきている食糧にも余裕があるため、豪勢に、そして大量に夕食をこしらえた。

豚キムチ御飯、牛肉の缶詰ぶっかけ御飯、ミートソースとボンゴレソースのミックスパスタ、食器洗浄も兼ねたたっぷりスープ。

うめぇうめぇと食事をしていると、見知らぬ単独行の登山者から「よろしければどうぞ」とスイカの差し入れが。

もうね、今日一日絶景を眺めて腹いっぱいの夕食を堪能した上に、山中で瑞々しいスイカを頂けるなんて幸せですよ。
御馳走様でした!

ああ、我が生涯に一片の悔いなし。(まだ早い)

本日の写真

朝焼けで染まってきた。

朝焼けの反対側には満月。

もう、出ます。

雲に映りこむ御来光。

おはようございます。

飯豊連峰を照らします。

草履塚。

まずは御前坂を目指します。

飯豊山への山道。

女人禁制だった飯豊山に入った女性が石になったと言われる姥権現(うばごんげん)。

御秘所(おひそ)。一体どんな秘密が。

飯豊山への道のり。

狭い岩稜をよじ登ります。

岩稜をよじ登って決めポーズ。

雲海に磐梯山が浮かび上がる。

御前坂。

何かの幼虫も頑張ってます。

本山小屋、飯豊山が見えてきた。

一王子を通過。水場があります。

本山小屋。奥に飯豊山神社があります。

飯豊山神社の鳥居。

積み石に囲まれてた社殿。中は撮影禁止です。

う、生まれた。

ここまで来れば飯豊山山頂はすぐ。

空が青い。

ご神体である飯豊山地。深いです。

山頂目前。

飯豊山山頂に到着。

駒形山のケルン。青い空によく似合う。

広々、爽やか。

玄山道分岐。

心地よい風を受け、広い稜線を進みます。

まだまだ残雪があります。

花もちらほら咲いています。

天気もよく稜線歩き日和。

御西小屋が見えてきた。

御西小屋、ドーンとした存在感。

少々下ったところの水場へ。

水場。ギンギンに冷えてます。

ぷはーっ!と一気飲み。

青空を背景にミヤマカラマツ。

御西小屋を背景にミヤマカラマツ。

どっと雲が迫ってきた。

あっという間にガスの中。

天狗岳より烏帽子岳を目指します。

烏帽子岳に挑む男一人。

ヤマハハコの咲き始め。(咲き終わり?)

このあたりの尾根は狭い。

懐が深い。

正しい「ヤッホー」のポーズ。

所々に池(水たまり?)があります。

鮮やかな色のニッコウキスゲ。

ノウゴウイチゴをつまみながら山歩き。

烏帽子岳を目指して歩く男一人。

気合で登る男一人。

オヤマボクチ。痛そう。

御手洗ノ池。

烏帽子岳。3つのピークの左側が山頂。

夏色の稜線。

烏帽子岳の登り。キツそう。

せ、狭い!

烏帽子岳山頂へと向かう。

ようやく烏帽子岳山頂に到着。

休憩がてらに昼寝。

梅花皮岳(右)と北股岳(左)の間に本日の目的地、梅花皮小屋があります。

梅花皮岳山頂。

大きく深い飯豊山地。

明日は北股岳に登るぞ。

梅花皮岳小屋を確認。

梅花皮岳小屋に到着。豚キムチ御飯と味噌汁を食らって明日に備えます。

本日の山行情報

複数人山行/2日目/テント泊/縦走/マイカー登山

飯豊山(いいでさん)
標高2105m
詳細(外部リンク)
駒形山(こまがたやま)
標高2038m
御西岳(おにしだけ)
標高2012m
天狗岳(てんぐだけ)
標高1979m
烏帽子岳(えぼしだけ)
標高2017m
梅花皮岳(かいらぎだけ)
標高2000m

本日のスケジュール

切合小屋[着] 04:00 - [発] 04:00
 ↓ 65分 
草履塚[着] 05:05 - [発] 05:05
 ↓ 25分 
御秘所[着] 05:30 - [発] 05:30
 ↓ 30分 
御前坂[着] 06:00 - [発] 06:00
 ↓ 40分 
本山小屋[着] 06:40 - [発] 07:50
 ↓ 30分 
飯豊山[着] 08:20 - [発] 08:30
 ↓ 10分 
駒形山[着] 08:40 - [発] 08:40
 ↓ 70分 
御西岳[着] 09:50 - [発] 09:50
 ↓ 10分 
御西小屋[着] 10:00 - [発] 11:00
 ↓ 30分 
天狗岳[着] 11:30 - [発] 11:30
 ↓ 65分 
御手洗の池[着] 12:35 - [発] 12:35
 ↓ 105分 
烏帽子岳[着] 14:20 - [発] 14:50
 ↓ 20分 
梅花皮岳[着] 15:10 - [発] 15:10
 ↓ 25分 
梅花皮小屋[着] 15:35 - [発] 15:35

行動時間:8時間45分(休憩含む)

本日のおすすめ(お土産/温泉情報)

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